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古民家暮らしと南の島と

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2014年 04月 30日

おもわぬ副産物?

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玄関前の古い,大きなツツジが満開です。
このツツジがこんなに咲いたのを見たのは記憶にありません…花も大きくて、10㎝くらいはありそうです。拡大した写真は
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さて、
骨折の話の続きですが、骨折してよかったことがいくつかありました。
まずは、これまで高校教師の仕事が忙しくて,ほとんど家事を私に任せっぱなしだった娘が、料理をはじめたこと。
時間があれば,彼氏のうちでご飯を作っているようなのですが,なにぶん、「料理を教える」というスタンスでやったことがなかったので,みんな自己流。6月に入籍を控えた娘なので,チャンスとばかり、頑張っています。

この連休も、あれやこれや、二人で考えながら、なるべく手間がかからずおいしいレシピを選んで作っています。
塩あんかけの堅焼きそば
あさりと春野菜の蒸し煮
おばあちゃん伝授のハンバーグ(たった一つ夫の母から習った料理です)
リーヌスくんの朝ごはん(子どもの頃「リーヌスくんのお料理教室」という本を読んで,リクエストに答えて、私がよく作っていたもの)
じゃがもステーキ
などなど…

家庭平和が保たれるためには、「おいしいごはん」という持論の私ですから、いつか料理を教えなくてはと思っていたので、いいチャンスです。

そして、もう一つは、ゆったりした時間が戻ってきたこと。
何か一つ運ぶにも,よっこらしょと片足で立ち上がり、ひょこひょこと松葉杖で歩く今の私には、まるで画像をゆっくりテンポで再生したような動き方。
とにかく、短い時間で,あれもこれもやらなくては!といきり立っていた(笑)4月が嘘のように、「まあいいや、のんびりやるか」という次第です。

春になって、庭に草が生えまくり、庭掃除、それに、娘と息子の結婚の準備、それに、来年に迫った引っ越しのために、荷物の片付け…って果てしない仕事の連続に、疲れ果てていた自分に気がつきました。

この骨折は、きっと、「もっとのんびりやりなさい」というメッセージかも。
おかげで、義母の入院というやばそうな事態も「行くのは無理だから,しょうがないか」とスルー。
3年半前にここに戻ってきてから,走り続けていた自分を振り返り、頑張っても,頑張らなくても、今を楽しみに生きていく生き方をしようと思います。片付けは逃げないし…

最後に、カラダについての発見色々。
実は,足をひねってすぐ、右足と左足を触ってみて、「ここが変!」と感じていた所が実は骨折箇所でした。2009年から5年に渡る整体の勉強は,案外、実になっているのかも知れません(笑)
そして、「痛み」についての発見。
お医者さんが,「痛いと思うので,痛み止めを処方します」というので、覚悟をしていたら,全然痛みませんでした。私は痛みは心の状態とつながっていると思っていて、それは私が,自分の骨折の状態がわかっていて、治療も、これからの経過も理解できていたからだと思うのです。父も母も,癌の末期だったのですが、痛みに苦しむということもなかったのは,たぶん、安心していられたからだと思っていました。
「痛み」は脳の仕業なのだそうで、それを実感しました。

カラダの自然治癒に身をゆだねるとどうなるかと,そんなことを考えていました。
二日くらいは,まったく足を動かす気がせず、包帯を巻くのもおそるおそるでしたが,ちょっとずつ大丈夫になって、今は,少しくらい足をついても、OKという感じになっています。
おかしいことに、こんなに医学が進歩しても,骨折の治療は,固定して自然にくっつくのを待つだけ。

結局は、自然治癒力の勝負(?)ということになります。
実践しているのは、心を平静に保つこと。
出来ないことはすっぱりあきらめること。
それでも、やらなければならないことは、人に頼んだり、知恵を出して、きっちりやること。
カラダの変化に敏感であること。
そして、「愉気」かな。
愉気というのは、きらくかんの整体のおおもとになっている、野口整体の治癒方で、患部にそっと手を当てるというものなのですが、これは気持ちいいけど,効くのかどうかは不明。
ついでに整体を習い始める前に、「気功道場・風」で習っていた、かなり怪しい治療気功も試してみましたが、これも効くかどうかは不明。

ただ、骨折して十日後の診察では、レントゲンでは骨折はそのままのようですが、腫れが完全に引いていて,お医者さんがびっくりしていました。
自分のカラダの自然治癒力を信じる、って大事かもです。

どうしても講義を休めなくて,車いすで移動したり、事務の人に助けてもらったり,普段なら出来ない体験ばっかりしていますが、骨折は時間が経てば必ず治るモノなので,気持ちは楽です。最後に記念写真を一枚。最近の親友、松葉杖(笑)
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# by theresesakai | 2014-04-30 12:37 | Comments(0)
2014年 04月 19日

人生初のできごと

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写真は庭の海棠の花です。八重桜と似ています。
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ソメイヨシノが散り始めた頃に咲き始めるので、時期も八重桜と同じかな。家の庭には桜の木がないので、海棠のピンクはなかなか癒しの色です。
さて、
人生初骨折をいたしました。さらに、人生初松葉杖です。
4月、新学期が始まって、ぱたぱたとしている所へ、給湯がおかしくなり、電気温水器を新しくすることになりました。忙しいくせに、この際、下の台所を片付けて…と張り切ってモノを出し、その、たくさんのモノをよけようとして、段差で躓くという何とも情けない…

年を取ると、モノを片付けないと危険と良く言われますが、実感(笑)
ただ、骨折そのものは、「下駄骨折」という骨折で、年にカンケイなく起きるんだそうです。お医者さん曰く、「昔、お侍さんとかがよくやってた骨折ですよ。下駄ばきで、躓いて足をひねったら、それだけでなります」古典的な骨折なわけです。骨粗鬆症とかカンケイないそうで…安心するのもおかしな話ですが。

金曜日は休講にしてもらったのですが、来週は何とか行こうと、松葉杖を必死で練習中。
脇の下に当ててはいけないそうで、腕の力だけで足を持ち上げることになり、胸襟が筋肉痛なのです。この際、色々、エクササイズと思って、右足の甲以外は、筋トレしようと負け惜しみです。

それでも、つくづく思うのは、ハンディキャップを持っている人のすごさで、世の中は、健常者中心に作られているなぁと実感します。こういうときに思い出すのは、乙武洋匡さんの「障害は不便だが不幸ではない」という言葉と、障害を持つ友達のこと。

橋川喜勝くんは、10年以上前、『風のうた保育園』で働きたいとたずねてきたことが縁でつながりが出来た若者です(もう、若くないけど)小さい頃に脳腫瘍で手術をし、左半分に麻痺があるのですが、その障害をモノともせず、やりたいことをひょうひょうとやってきた青年。
身の上話を聞くと、それ以外にもいろんな大変を乗り越えてきているのですが、なんと今年から、念願かなって、かぜのうた保育園に就職が決まったそうです。
数年前から、働きながら専門学校に通い、保育士の免許を取ろうとしているのです。もう少しで取れるそうです。

小さい子どもが好きで、穏やかで、頑張ってる感じはしないけど、ちゃんと、一段ずつ階段を登っていく彼の姿に、私自身も、私の周りの人たちも勇気をもらいました。
この春、沖縄で久しぶりに会って、就職の報告を受けました。
彼自身は、車いすも杖も使わず、不自由な足をちょっと引きずりながら歩くのですが、小さい頃からいじめられたり、いろんなことがあったのだろうと思います。麻痺がありながら、一人暮らしをして、自分で料理をしています。

障害があると、何をするにも時間がかかる。
素早く、最短で何かをすることは出来ない。だけど、それは必ずしも悪くないと思うのです。
ゆっくり時間をかけて何かをしながら、今まで気がつかなかったことに気がつく。
ちょっとだけ、期間限定で足が不自由になった私は、ハンディを持った人の目線を手に入れて、いつもと違ったことを考えています。
来週から松葉杖をついて、仕事に行こうと模索中。出来ないことがあると、人に何かを頼むことが多くなります。だから、人とのつながりを大事にする生き方になるのでしょう。
橋川くんに限らず、ハンディを持った人は、本当にたくさんの友達がいるし、コミュニケーションも上手です。

なんでも、自分でやろうと思わないで、人に頼むこと。頼み上手は、引き受け上手でもある。
良く言われることですが、ハンディを持った人が、快適に生きていける社会は、みんなにとって快適な社会です。
やがて年を取り、からだが思うように動かなくなったときどうするか。少しずつ考えるいい機会です。…って、やっぱり負け惜しみだ(笑)

92歳まで、元気に生きた祖父が大事にしていた椿の写真を載せます。50代で鉄道省の仕事をやめて隠居し、お謡いと庭仕事に情熱を傾けた明治生まれの頑固爺さん。80歳で生まれた孫の私のために、入学式に来てくれました。椿は元気で、この春も大きな花を咲かせています。
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# by theresesakai | 2014-04-19 15:38 | 日々の暮らし | Comments(5)
2014年 04月 04日

鎌倉に行ってきました

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昔、結婚して一年経たない時に、夫が十ヶ月だけ東京の研究所にいくことになり、生まれたばかりの娘を連れて、川崎に住んでいました。
だいたい、学生のまま結婚して、主婦業もままならないのに、実家から遠く離れて子育てをすることになり、夫は研究所の人たちと肩を並べるのに必死で、あまりいい想い出のない川崎での暮らしです。

そのころ、「鎌倉に行きたいなぁ」と思っていたのですが、二子玉川のショッピングセンターで精一杯。そんなことはすっかり忘れていたこの春、夫が、「近くで学会があるんだけど、鎌倉に行く?」と…

あと一年で定年の夫。学会もあと二回ということで、ほいほい出かけていきました。
写真は鶴岡八幡宮のボタンの花です。冷たい雨。

二日目は江ノ電に乗って江ノ島に行きました。
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江ノ電って、ほんと、昔のままなのですね~住宅のブロック塀すれすれを、ゆっくり走るこの電車がすっかり好きになりました。乗り降り自由のキップがあって、それも便利です。
鎌倉の大仏さんとか、鎌倉文学館とか、色々と見どころがあったのですが、なんとしても残しておきたい写真はこれです。
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富士山。
「お天気がよかったら、東京ではたいていどこからでも富士山が見えるよ」
大学時代から十年くらい東京で暮らした夫が言うので、九州育ちの私はびっくり。
江ノ電の中から、夕日にシルエットで浮かぶ富士山を見つけて、途中の駅で降りて走りました。やっと間に合った写真です。

それにしても、よく歩いた。よく食べたけど、その分カロリー消費もしました。
残念ながら、鎌倉は桜が三分咲き。帰ってきたら、久留米の桜が満開をすぎて、散りかけていたというお粗末。
あるお寺のぼけの花がきれいでした。
久留米の桜も撮ったのでこの次に。
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# by theresesakai | 2014-04-04 15:25 | 小さな旅 | Comments(0)
2014年 03月 22日

結婚するということ

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先週の日曜日、我が家にとってはとても大事な日でした。娘が結婚する相手のご両親と、初めてあうことになったのです。
彼氏の実家は山口県の萩市からだいぶ島根の方に行った、須佐と言うところだそうです。
ご両親にわざわざ久留米まで来ていただいて、一緒に食事をして、これからの話をするという、やや緊張する一日でした。

なのに、先方のお父さんがおかしい話の連発で、笑いが絶えず、なごやかな食事会となりました。お二人とも美容師さんで、お客さん相手が慣れておられるのか、それとも、もともとおもしろい方なのか、普段は人見知りの夫も、すっかり打ち解けておしゃべりになっていましたから、不思議でした。

結局、結納はせず、6月に素早く入籍ということになりました。
実は、息子の結納をしたときに、お嫁さんになる人の振り袖姿があまりにあでやかで美しかったので、ふと、娘にも振り袖を着せてみたいなという気になりました。成人式の年にイギリスに留学していた娘は、私が20歳の時作ってもらった着物を着たかったようなのですが、母が乗り気でなかったとかで、沖縄で貸衣装で写真だけを撮ったものの、ずっと、その着物を着たいと言っていました。

そこで、美容師である先方のお母さまに相談したところ、着付けをしてもらえる事になりました。6月に、みんなで萩に行き、入籍と写真撮影と言うことが決まりました。

息子、娘と次々に結婚が決まるので、嬉しくも忙しい年です。
それでも、息子と娘ではずいぶんと心持ちが違うように想いました。
実は息子の時は、先方のお母さんがなかなか結婚を承諾せず、ちょっとばかり困ったことになっていました。もともとは息子が婚約指輪を買ってプロポーズしたのが、親に承諾を得る前だったというのがスムーズに行かなかった理由なのですが、そういう形式にこだわる感じのご両親ではないので何か釈然としない感じがしていました。

今回、自分の娘を結婚させることになって、ああと思い当たったことがありました。
それは、娘にとっての「一番」が、私たちでなくなることへの寂しさでした。結婚すると新しい家族が出来ることになります。これまでの家族が、家族でなくなるかというと、そんなことはないし、親はいつまでも親なのですが、ただ、何かと「一番」に考えるのが、親ではなく配偶者ということになります。優先順位が変わると言うべきか…

一人っ子の私は、いつも、親のその寂しさと、夫への想いとに引き裂かれていました。
この場合「どっちも一番」というのが許されないのがつらいところです。
比べる必要はないのだけど、どこかで、それを感じてしまう親の寂しさ…でも、相手を見つけて親の元から離れていくというのが、大事な自立なので、順送りということなのかも知れません。

ちょっと寂しい気持ちもありながら、やはり嬉しい娘の結婚です。
母が亡くなり、思いもかけず、古い大きな家で娘と二人暮らしをすることになりましたが、それもあと一年くらいでしょう。事情があって入籍してもしばらく別に暮らすのだそうですが、その間に、色々な準備をと考えています。

そして、料理の腕を磨いて、いつ帰ってきてもおいしいモノが食べられる実家にして、しょっちゅう帰ってきてもらおうと企んでいる今日この頃です。
娘とその婚約者の写真を載せておきます。
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# by theresesakai | 2014-03-22 23:59 | 日々の暮らし | Comments(4)
2014年 03月 13日

一足先にさくらです

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季節が少しずつ進んで、ストーブをつけなくてもいい日があるようになりました。
いつも行くお茶やさんの前に、3本ある川津桜、家の梅の木と同じ頃に満開になるのを思いだし、カメラを持って撮りに行きました。
大牟田線の高架下の殺風景な所に、花の季節以外には、気にも留めない街路樹ですが、この時期だけは、見とれてしまいます。
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すごくいいお天気の日でしたから、いい写真が撮れました。
みなさんに、一足先にさくらの写真を。
ソメイヨシノよりもピンクの色が濃いような気がします。

さて、沖縄に行く前に、思い立って書いた最後の通信は、母のことでした。十年くらい前から、母と何となく気持ちが通じないような気がしていて、それが、母が亡くなる最後の一ヶ月で気持ちがつながり、悲しいけれど納得して見送った話を書きました。

私にとって「書く事」は自分の根幹とつながっているようで、父の時もそうでしたが、母のことを書いてしまうと、母と暮らした2年半にちゃんとピリオドを打てた気がしました。
自分が経験したこと、例えば、授業の工夫などもそうなのですが、振り返って自分の言葉にして、誰かに伝えようとすることで、一つの区切りになる事を何度も経験しています。
今回も、2000年くらいから今までの母との関係を言葉にすることで、すべてを過去のものにできた気がします。

なので、この春から、また新しい一歩を踏み出せそうです。

沖縄のことはまた書きますが、懐かしい友人達にあって、沖縄で暮らした26年を振り返りました。実はここ数年沖縄に帰るのが、嬉しい気持ちとつらい気持ちの両方で、苦しいときもありました。私は間違いなく沖縄に根を張っていて、そこで、これからも生きていきたい気持ちを持っていました。
久留米に戻ってきたのは、父と母がいるからで、二人を見送ったらどうするのか、自分でもよくわかりませんでした。けれど、久留米に戻って3年で、自分の居場所がここだとわかったのです。その一番の理由は家です。
私は長いこと「家」というのは入れ物だと思っていました。人が暮らすために必要なものだと。そのためにはなるべく快適な方がいいし、生活しやすい家、新しい家がいいと。けれど、最近、考えが変わって来つつあります。「家」は歴史であり、人の暮らしが刻まれるものだと。
不便がいいこともあるのです。うまく表現できないけど、住む人が手を入れて、「家」にしていくのだと。祖父が建て、父が引き継ぎ、荷物を整理しながら、住みやすくしていった家です。今度は私が、私と家族のために少しずつ手を入れて…
最近家を建てた友人の話を聞いていて、どんなふうに生きていきたいかを考えないと「家」は作れないんんだとわかりました。

これからの30年、結婚する子どもたちが、その家族を連れてきたくなる家。
友達が気兼ねなくご飯を食べに来てくれる家。
遠くに住む友達や親戚が、泊まりに来る家。
そして、夫と二人で、生活を楽しめる家。家にいることが楽しいと思える家。

もう一つ大事なことは、このうちは、ここで暮らした私の両親、私の祖父母が守ってくれていると言うこと。仏壇もあるけど、それだけじゃなくて何かに守られている感じがずっとします。

そんなわけで、気持ちも新たに、春を迎えようとしています。

追記:2010年にOKINAWAセルフラーニングネットワークに参加しておられたみなさんには、母とのことを書いた通信をお送りしました。中身をここに添付しようかとも思ったのですが、かなりプライベートだし、不思議な体験も入っているので、もしも読みたいと思われる方がおられたら、メッセージをいただければと思います。個人的にお送りします。


# by theresesakai | 2014-03-13 12:20 | 季節の花や木 | Comments(5)